ブレードランナー2049 ジョイの可愛さだけでも観に行く価値あり

2017.11.05 Sunday

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    ブレードランナー2049

    「ブレードランナー2049」を観てきました!

    第一作「ブレードランナー」の公開が1982年ですから実に35年ぶりの新作です。


    その第一作がSF映画の傑作としてあまりにも偉大な作品となったため、個人的には続編が作られることはないだろうと思っていたのですが、2017年初めに新作公開を知ったときには大変驚き、嬉しく思いました。


    公開に先立つヴィジュアルイメージで、すでにデッカード役の老ハリソン・フォードと新スピナーが登場していましたのでリメイクではなく前作のその後の世界を描くことになるだろうと想像していました。タイトルも「2049」と明らかに前作で描いた2019年の30年後の世界を描くことを宣言していました。


    「ブレードランナー」と言えば(安っぽい言い方になりますが)SF映画の金字塔として「サイバーパンク」と呼ばれる世界観を確立、そのまま完成の域に到達しました。


    夜、雨、無機質な都市、ホログラムによるアドバタイズメント、そして荒廃した地球。人間性が否定された世界で、強靱な身体能力を持つ人造人間レプリカントとその「解任」を任務としたブレードランナー・デッカードとの暗く不毛な戦い…。ブレードランナーはそれまでのSFモノのともすればコミック的な明るい夢の世界、こうなったらいいなという未来とはほど遠い、今よりももっと酷薄な世界を圧倒的な情報量とリアリズムで描きました。


    子供の頃、ブレードランナーを観て、なんて暗い映画だと思いました。しかし、その暗さに惹かれたのも事実で未来はこういうものなのかもしれないと漠然と感じました。

    それからディレクターズ・カット版なども含めて繰り返し何回か観ました。そして徐々に、しかし確実にブレードランナーの虜となりました。

     

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    「STAR WARS フォースの覚醒」公開時にも思ったのですが、傑作の続編はその出来不出来に関わらずファンの期待値が高い分、落胆度合いも激しくなる事が往々にしてあります。このあたりは世間の評判として耳に入ってきますし、確かに気になるところではあります。もちろん私は「STAR WARS フォースの覚醒」も「ローグ・ワン」も素晴らしい作品だと思います。

     

    しかし、ことブレードランナーに関してはストーリーの良さと言うよりは難解さも含めた世界観に対しての思い入れが強いように思います。

    安易に並べるなと怒る人も出てきそうですがアニメの新世紀エヴァンゲリオンもこうした難解さや謎がかえって魅力になっているという面が強くあると思います。引き合いに出したSTAR WARSに関しては世界観を踏襲した上での王道の物語と言うところが万人受けする大きな要素ですし作品を作り続ける上での題材の強度になっていると思います。

     

    しかしそこがブレードランナーの場合だとチト違うという気がします。テーマは生きることとは?という普遍的なものですが作家性が強く打ち出されているが故に新作でその再現、強化は難しいと考えていたのです。一作目で監督を務めたリドリー・スコットが製作総指揮に入っていますが監督と製作総指揮ではやはり違うんですよね。

    何回も名前を出して恐縮ですがSTAR WARSでもルーカスが監督をした作品と製作総指揮では映像の広がりとかがやっぱり違うんですよね。

     

    私としてはブレードランナー2049に対する自分の中の期待とそうした不安をなるべく持ちすぎないようにして観に行きました。

     

    これから観に行く方やレンタル等でごらんになる方は字幕ではなく吹き替えをおすすめします。

    比喩や言い回しなど何を言ってるかわからない部分があると思います。(少なくとも私はウォレス社の社長の言ってることがよくわからなかった)私は時間の関係で吹き替え版でしか観ることができなかったのですが結果的に吹き替えで正解でした。まず映像に集中できますし、吹き替えの方が往々にして情報量が多くなります。たえば字幕だと「そうだ」で済んでいる台詞が吹き替えだともうちょっとニュアンスを含んだ言い回しになっていたりすることがあると思います。声優も変なアイドルなど使っていないのですごく雰囲気があります。デッカードの声がいいんですよ。

     

    それから音楽ですね。

    これも素晴らしい。びりびりとおなかに響くような低音を駆使した重々しい壁のような楽曲は世界観にマッチしています。劇中「壁」と言う表現が出てきますが完璧に表現されていると思います。

     

    映像については楽しみにしていた分、ちょっと違和感がありました。一作目を観ていると映像に危うさというか脆さを感じるんですね。一言で言えば世界の不安定さが画面からにじみ出ているというか妙に人を不安にさせるんです。しかし新作では一作目にあったあの、人を不安にさせるような映像がなくなりました。全体にどっしりした画面の作りになっていて安定感抜群なんですが粗さがないんですね。一方でウォレス社内の画面の作り方に関しては、非常にうまくいったんじゃないかと思います。
    都市のシーンではセット感がにじみ出てしまいましたね。きっと予算が潤沢で作り込みにお金を掛けたせいじゃないでしょうか。もっとミキシングビルド的なありあわせの画面づくりが必要だった気がします。


    それから冒頭のシーンを昼間の農場にしたのも失敗かと思います。

    せめて夕方や夜、明け方など不安定な時間帯にした方がより作品にマッチしたと思いますし、農場の幼虫などもKにみつけさせ触らせる方がより観客が感情移入できたと思います。そして逆に警察署内での報告のシーンなどは思いっきり昼間もアリかと思います。なぜあんなに魅力的な夜の風景を窓越しにしてしまうのか。おそらくディレクターズカット版で都市のシーン、夜のシーンがどっさり出てくるのでしょうがやはり公開時にもっと盛り込むべきでした。


    とはいえ、素晴らしい出来です。逆に言えば一作目に重ねていく必要もないわけで新作は新作の世界観、映像で描いていけばいいわけですし。

     

    世界観は素晴らしく考えられていました。見事に現代とリンクする仮初めのデジタル的幸福が再現されています。そしてデジタルのヒロインが最後にはいとおしくなってくるのですから私もすでにブレードランナー的退廃した未来に足を突っ込んでいるのかもしれません。

     

    キャストについては、デッカード役のハリソン・フォードは老けましたが相変わらずかっこいい。登場は少ないですがさすがの存在感です。思えばインディ・ジョーンズ、ハン・ソロ、そしてこのデッカードとまさにハリウッドの申し子のようなヒーローを数々演じてきたすごい俳優ですね。


    主役のライアン・ゴズリングもレプリカントでありながら脱走したレプリカント殺しをしなければならない悲哀をよく出していました。人間が主役でないと観客の感情移入が難しくなりますが脚本段階でよく練られていたのでしょう。まったく問題ありませんでした。

     

    ブレードランナー2049 ジョイ Joi  アナ・デ・アルマス
    Joi役 アナ・デ・アルマス

    白眉はヒロインのジョイです。
    めちゃくちゃかわいい!彼女を拝むためだけでも劇場に足を運ぶべきです。

    劇中彼女の特性を活かして衣装が次々変わるのですがどれもイイ!特にチャイナドレスはたまりません。私は館内のポスターで彼女を撮って早速スマホの壁紙にしました。この女優さん、アナ・デ・アルマスというお名前でキューバの方らしいんですが、画像で見る限りブレードランナーの劇中が一番イイですね。

     

    それからこれ、制作側はさらに続編を作る気ですね。もっともアメリカで興行収入が大コケしたということですから、ないかもしれませんが少なくとも製作段階では「3」となる続編を考えていたはずです。


    続編はきっとレプリカントと人間の紛争というか戦争ですね。


    そしてラストは人間とレプリカントのハーフが登場して世界をユナイト(統合)する話で現トランプ政権に象徴される分断を描くんじゃないでしょうか。ですがこの方向で行くのなら間違いなく駄作になると思います。たぶんターミネーターの最近の続編みたいなやたら映像だけ凝った浅い作りになるでしょう。

     

    私は続編はやらない方がいいんじゃないかなと言う気がしますが、やるとしたら前日譚でしょうね。
    「レプリカント誕生の秘密」とか「地球外に送られたレプリカントの過酷すぎる労働環境」そしてテーマは「レプリカント(民衆)の希望」でしょう。これならば秘密を解き明かす謎解き要素、圧倒的な力を持つレプリカントの暴力シーン、そのレプリカントをさらに上回る汚い手口で支配する人間の狡さ、そして宇宙というSFの要素、いろいろ入れ込める気がします。

     

    私のごく個人的願望も含めてつらつら書かせていただきました。


    劇場に観に行ってよかったと言うのが私の率直な感想です。スカッとする映画ではないのでやはり劇場でじっくりと観るというのが良い気がします。もし家で観るようなら部屋を暗くしてヘッドホンで外の音を遮断して観るのをおすすめします。

    続編でジョイが復活するなら観てみたい…。そんな邪な感想で締めたいと思います。


    最後までお読みいただきありがとうございました。

     

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